全米3週連続1位に輝いた映画『大統領の執事の涙』が
先週末から公開なっていまっす!
1950年代からの約30年間、ホワイトハウスで7人の大統領に仕えた
実在の執事の生涯が描かれている映画です。
黒人が奴隷扱いされていた時代に育った黒人少年が一流の執事になることは、
出世街道なわけだけど、ホワイトハウスで白人大統領に仕える父を恥じる息子は、
お父さんとは反対の道、公民権運動の活動家になってしまいます。
キング牧師やマルコムXまで、アメリカの激動歴史の波に家族ともに
飲まれていく様に、なんとも複雑な気持ちにさせられます。
ワシントンポストに掲載されていた「オバマ当選を支えた、ある黒人執事」という
実在の執事の記事に興味を持ったプロデューサーのローラ・ジスキンが動いたことで、
製作がスタートしたんだけど、残念ながら完成を待たずして
彼女は癌で亡くなってしまいました。
彼女と、アメリカの貧困家庭に生まれた黒人女性の過酷な少女時代を描いた
「プレシャス」のリーダニエル監督は、
これを歴史ものとしてでなく、家族の話としています。
だからか、観ながら、人生を考えさせられたのかもしれないです。。
どんな時代にもあるお父さん世代と息子世代の生き方や考え方の違いが、
お互いが自らの誇りの為で、家族の為というところからきているのも
何ともせつない(´・_・`)
ポスターに「彼は、見ていた。」と書いてあります。
執事としていろいろな出来事を目にしながら、ただ佇む。
決してそれを公言してはならない約束がそこにあって、守り続けるその姿は、
今で言うところの守秘義務を守る姿とはなんか違うんだなぁ。
米国史上初の黒人大統領バラク・H・オバマが誕生したその影には、
時代の流れと変化を経て、長い間、彼のような人の無言の支えがあったんですね。
とても人間らしく、でもそうあれる人はそんなに多くはなくて
人の心の脆さは甘えられる環境があるからこそ生まれるものかもしれないです。
執事セシルの行動が黒人の意識を変えるきっかけになったように、
現代を生きる私達も学ぶことがたくさんある映画ですぞっ!
アメリカ大使館がこの映画を後援しています。
日本人が、この映画から知らなかった歴史の側面、裏側を知って、
それについて誰かと語り、誰かに話す事で、
この作品はさらにその役目を大きくすると思います。
映画の公開直前試写の後に、
アメリカ大使館文化担当官補 ジェフ・アドラー氏と
日本の大学で勉強中のアメリカ人学生をパネラーとして、
この映画や英語、アメリカに興味のある人たちとの
ディスカッションがあったのです。。。
続く、、